人事に関するドラマだというのに、いままで見ていませんでした(´・ω・`)。
昨日見たドラマ、「Missデビル 人事の悪魔」のお話です。
働き方改革の推進で「残業せずに早く帰れ!」という上司と、仕事に対して責任感の無い部下の間で板挟みになって追い詰められる中間管理職のエピソードでした。見逃した人は、ネットで見られるサービスもありますよ。最新話無料配信中!(^O^)/。
今回は、見ていていろいろと思い出したコトがあるので、書き留めておきましょう。
会社の「働き方改革」の進め方に問題はないか?
ドラマの舞台となる会社(共亜火災保険)では、「働き方改革」を推進しています。定時になったら部長が「はやく帰れー」っていいます。いい会社でしょ。
でも、実態は「お題目を唱えるだけの部長と、それを笠に着て好き勝手にふるまう吉田に挟まれ、課長である簑島は苦しんでいた。(公式サイトより)」となっていたのです。
苦しんでいる課長に対して、会社はどうしたか・・・っていうと、突き放してしまうんですね。
で、ふと、1つの裁判例を思い出しました。それは、東急ハンズでの事件です。
【裁判例】東急ハンズ心斎橋事件
コチラのサイトにくわしく説明がありますね。
この裁判例の注目の個所は、
「残業予算」の範囲内で残業するよう毎日のように指導される一方、過剰な仕事量を課せられ、予算内では終わらず、サービス残業を強いられた。」
My News Japanより引用
というところです。ドラマの展開と似ていませんか?
「残業予算がある」というのは、ポジティブに表現すると、「一定時間以上残業しないように会社が指導している」ってことですから、かならずしも悪いことではありません。
けれども、内容が問題です。引用記事を見る限り、会社が負けて当然って感じがします。
「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」というのが、平成29年1月20日に策定されています。あわせてご紹介しておきましょう。
ドラマで、Missデビルさんが、課長の労働時間を調査してグラフ化し、追求している場面がでてきますが、会社が労働時間を把握するのはアタリマエのことです。その後の対応は、非常にマズイとおもいますけど(特に、会社として、部長に対する指導がまったくないのが問題だと思います)。
ところで、残業って、労基(労働基準監督署)案件なの?
ドラマで気になるシーンがありました。
働き方改革と部下の間で板挟みになっている課長が、部下に「今日、残業をお願いできないか・・・」と言ったところ、「労基(労働基準監督署)に言いますよ」と返されて、「それは、ちょっと・・・」と引っ込んでしまう場面がありました。
残業っていうのは、労基案件なんですかね。
適正に36協定を締結し、就業規則に「協定にもとづき残業を命ずる」といった規定があれば、残業を指示することは違法ではないと考えます。
ただ、サービス残業は違法です。課長自身がサービス残業をしていることから、労働基準監督署が動いて調査されることは、いろいろとマズイ・・・って判断だったのでしょうか。
キチンと法律をまもって適正に労務管理することが、結局は会社も従業員も守ることになると思われます。
まとめ
ドラマでは、板挟みになっていた課長も、問題のある部下も、会社を辞めさせられてしまいます。課長は、昔からの夢だった「おでん屋」への転職するんですが、コレで良かったんでしょうか。
自分がこの会社の人事・労務担当者なら、どのように対応するだろうか・・・と、いろいろと考えさせられました。
「Missデビル」次回からも続けて見ようと思います。
おまけ(おっさんずラブ)
・・・なんて考えながら、たまたまチャンネルを変えているときに見つけた、別のドラマに目がクギヅケになりました。おっさんずラブです。
なんなのコレ。もし、会社でこんなドラマが進行してたら、人事・労務担当者としては、どう対応すればいいの?(・_・;)(・_・;)(・_・;)。
最近の人事・労務かいわいは、難問が山積みですね・・・。