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有給休暇取得の際の「理由」について(あえて援護してみる)

ネットでずいぶんと話題になっているようです。マイナビウーマンの記事。

意味わかんない!「社会人としてありえない」有休取得の理由7つ!< マイナビウーマン >

ひょっとしたら「元記事」が消されるかもしれないので、カンタンに概要を紹介すると、

「体調が悪いときや身内に不幸があったときは、やむを得ず有休を取りますよね。理由がきちんとしていれば問題なさそうですが、中には「社会人としてありえない」理由で有休を取った人もいるようです。どんな理由だったのか、社会人女性のみなさんに聞いてみました!」

という書き出しで、次のような理由が羅列されています。

 

  1. 寝坊したから
  2. 二日酔いがヒドいから
  3. やる気が出ないから
  4. 彼氏と大ゲンカしたから、振られたから
  5. 体が痛いから
  6. 天気が悪いから

ってあれ?6つしかないな?(・_・;)。・・・・まぁいいや。

で、これから「あえてマイナビウーマンの記事の擁護いたします。

まず、基本的な原則として、「有給とは、理由の如何を問わず取得可能な休暇」だということです。こまかいコトを言えば、「同盟罷業(ストライキ)のため」とか「業務遂行に必要な研修期間中」とか「夜間シフトで働きたくないので夜間シフトのときは有給で・・・」といった理由のときに、「会社が休暇日を変更する」ことは認められる例があります(これを、時季変更権といいます)。しかし、「休暇をとらせない」ことはできません。

「やる気が出ないから」でも「天気が悪いから」でも、原則、理由はなんでもOKです。有給休暇をとるのに「きちんとした理由」を求めることの方が「意味わかんない」です。

あれ? ぜんぜん擁護になってないですね(・_・;)。擁護はここからです。

ハッキリ明示されているワケではなりませんが、6つの理由をみると、いずれも「当日になって申請した」っぽい感じの理由に見えます。この、「当日の申請」が問題です。

原則の有給休暇は、1日単位で取得することになっています。「1日単位」というのは、「0時~24時」のことです。

つまり、朝起きて寝坊した時点で会社に「今日、有給取ります」と連絡したケースの場合、たとえそれが始業時間前であっても、有給休暇日の途中で申請した「事後申請」ということになります(夜中の0時ぴったりに始業する会社・・・とかあるかも知れませんが・・・)。

会社は、有給休暇の事後申請については、認めなくてもかまいません(かならず認める・・・などというルールが存在していれば別ですが)。

ここまでのリクツをまとめると、

  1. たとえ始業前であっても(夜中の0時以降であれば)、当日になって「有給休暇を取得したい」というのは、「事後申請」にあたる。
  2. 「事後申請」を承認するかどうかは、会社の自由(多くの会社では、有給休暇の事後申請は、やむを得ない理由の場合に認める・・・などと就業規則に書いてあるのでは?)
  3. つまり、「事後申請」は、会社が恩恵的に承認している制度であるにもかかわらず、「有給休暇は法律で決まった権利だから」といって、悪びれずに「寝坊したから」「二日酔いがヒドいから」などという「意味わかんない」理由をのべるのは、社会人として常識があるとはいえない

と、ムリヤリ言おうと思えば言えなくもないかなぁ・・・という気がしたりしなかったりします。

あえて擁護するなら、この部分でしょうかね。

くどいようですが、私はマイナビウーマンの記事は、適切ではないと思ってます。上記はあくまでも、「あえて擁護するなら」という前提で書いたムリヤリなヘリクツでした。

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